泌尿器科

泌尿器科が扱う臓器は腎・尿路(腎盂、尿管、膀胱、尿道)および男性生殖器疾患と多岐にわたり扱う疾患もさまざまです。当科では悪性腫瘍、感染症および尿路結石症を柱に診療を行っています。

腎・尿管結石など上部尿路結石は近年の調査では罹患率は横ばいですがそのピークは50歳代から60歳代へ高齢化の様相を見せています。とくに60歳代以降の女性の頻度が増加しています。また膀胱結石は近年、特に高齢者の増加傾向を認めます。

尿路感染症は大きく泌尿器科疾患が基礎にある複雑性尿路感染症と基礎疾患のない単純性尿路感染症に分類できます。複雑性尿路感染症、特に尿路結石による水腎症を伴う複雑性尿路感染症の急性増悪をきたしたときは敗血症重症化を防ぐため時機を逸することなく治療を行う必要があります

悪性腫瘍のうち前立腺がんは早期発見できれば、手術療法、放射線療法、ホルモン療法、PSA監視療法など、病状と個々人の価値観に応じて、いろいろな治療から選択ができます。一方、PSA検診を適切な間隔で受診せずにがんが見つかった場合は、進行(転移)がんの可能性が高くなります。この場合、治療選択肢は限られ、また、病状の進行や治療の副作用などで生活の質は低下します。
現在、前立腺がんに対するPSA検診には過小診断と過剰診断の問題が議論されています。全国PSA検診受診率がわずか10%前後と低いため、すぐに治療が必要な前立腺がんが、日本においてはかなり見逃されている(過小診断)可能性があります。一方、わが国では過剰診断の頻度は、PSA検診で発見される前立腺がんの5%~10%程度といわれています。しかし未受診で気づかずにがんが進行した場合と比べ、余命は明らかに長くなります。大多数の人にとってPSA値「知るメリット」のほうが、「知らないデメリット」より大きいと考えられます。
前立腺がんにおいて前立腺生検は癌の確定診断とともに治療方針(特にPSA監視療法)を決める場合に必要不可欠の手段です。しかし、その合併症など不利益は必要最低限に抑える必要があります。そのため当科ではMRIによる病巣の検索を行い前立腺生検適応症例の選別(過剰診断と合併症の回避)と標的生検による確実な限局性病変の検体獲得(過小診断と合併症の回避)をめざし表に示すように高い生検陽性率を得ております。
尿路腫瘍(膀胱腫瘍)に対して当科ではNBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察)を用いて上皮内癌など初期癌の診断を正確に行い、手術・後療法に反映させ術後の再発を抑える工夫を行っています。
いずれの悪性腫瘍に対しても難易度の高い手術手技に関しては当院での施行に固執することなく多数の症例経験を有する大学・がんセンター・周辺高機能病院と連携し、 術後補助療法・経過観察については可能な限り当科で行い地域患者様のQOLを念頭に診療を行っております。

当院では地域に信頼される医療を目指しております。どうぞ、今まで以上に気軽にご相談いただければ幸いです。

スタッフ紹介

部長

山田 泰

専門分野 泌尿器科
専門医・認定・
所属学会等
・日本泌尿器科学会専門医、指導医
・日本がん治療認定機構暫定教育医、
 がん治療認定医
・日本感染症学会感染管理医師